深い呼吸で不調から脱却

呼吸は肺が自然とやってくれるものというふうに考えている方も多いかもしれませんが、肺は自ら動くことはなく呼吸筋と呼ばれる肺の周辺の筋肉の働きによって胸郭を広げることで肺に空気が出入りしているのです。日本人は床に座る生活スタイルであるため総じて姿勢が悪く呼吸筋の動きを阻害してしまい呼吸は浅くなりがちですから、深い呼吸を試みることで普段の自分の呼吸の浅さを実感すると思います。

呼吸が浅いと頭痛や肩こりなどの様々な体の不調を引き起こしやすくなるだけでなく、交感神経が優位となることで不安やイライラ・落ち着きのなさなどの自律神経バランスを崩した状態になりやすくなってしまい薄毛の原因になることもあるのです。

深い呼吸を心掛ければ副交感神経の働きを活発になり気持ちが落ち着いて集中力が増してきますし、体内に取り込む酸素量が増え基礎代謝が上がることで太りにくくなります。時間に追われる生活をしていると何かにつけてせかせかとした感じになってしまいがちですが、そんなときは必ず呼吸が浅くなっており集中力が低下し失敗をしでかしやすい状態になっているのです。

深い呼吸ができていればせかせかした感じではなく流れるようにスムーズに動作することができるようになり、集中力を欠いたことによるうっかりミスを減らすこともできますが、どうすれば深い呼吸がいつもできるようになるのでしょうか。

姿勢が悪いと深い呼吸はできませんから、常に良い姿勢であることが深い呼吸の第一歩となります。良い姿勢でいるコツは立っているときも椅子に座っているときも足の裏全体に均一に体重が乗っている状態でいることを意識することです。呼吸するときは鼻の奥のほうで吸い込み、のどから気管を通りおなかにまっすぐ落ちていくイメージで腹式呼吸します。

深い呼吸を身につけるコツは可能な限りゆっくりと動くことです。深い呼吸でせかせか動くことはできませんし、ゆっくり動くと深い呼吸がしやすくなります。深い呼吸を続けていくと体調の良い変化や、潜在能力を100%引き出せていなかった自分に気づくはずです。